連載2回目:友の助けで二兎を追う(電気新聞2017年12月6日掲載)

 10月15日(日)の夜、TBSでドラマ「陸王」が始まった。老舗足袋屋こはぜ屋の会社再生ドラマである。このドラマに当学院で電験3種学習中の生徒が出演している。俳優「内村遥」、こはぜ屋の安田係長を演じている。
 この役で彼は髭を生やしているのだが、なぜかというとモデルの係長は40代だったそうで、32歳の彼はその年齢に近づくため、監督と相談し髭を生やそうとなったのだという。
 今までにも映画「サバイバルファミリー」やテレビドラマ「破獄」「小さな巨人」等たくさん出演しているが、今回は今までよりセリフも出番も多く、レギュラーとして存在感のある役で大いに張り切っている。
 それがなぜ電験なのか、それは彼の親友の父が電気管理技術者として開業しており、俳優の仕事がない時は助手としてお手伝いしていたこと、10代から俳優業だけを見据えて走って来た分、置いてきた学業をいつか取り戻したいという気持ちがあったことなどから、電気主任技術者という資格に挑戦したいと思ったのだという。
 入学した年はまだ仕事は単発的で授業出席率は100%、しかし、毎回の復習確認テストも模擬テストも振るわない、というよりひどい成績だった。
 2年目、仕事で1回休んだ以外は出席し成績もグーンと伸びた。
 3年目の今年、「忙しくなってきた。暇をみて勉強は続けています」と連絡があり授業欠席が続いた。そんなある日やって来て「やはり一人では勉強できない、来られる時だけでも来ます」と試験2カ月ほど撮影の合間に通って来た。「試験日にも撮影が入るかもしれない。そうなったら撮影を取るしかないが試験も受けたい」と悩みつつ勉強していたが、無事に受験することはできた。しかし、残念!という結果になってしまった。仕方がない、勉強時間が取れない状態だったのだから。
 ともかく今回の「陸王」の撮影は大変らしい。特に9月からは非常に忙しく連日の撮影は最後の放映ギリギリまで続くそうだ。彼は今、電験の勉強どころではないのだ。これは彼のためには大いに喜ぶべきことである。
 当学院は同期生や先輩達の仲が良く、みんな教え合い助け合いしながら勉強する気風がある。勉強も当然だが、後々、仕事でも助け合う付き合いになり「一生の友人ができました」と言うOB達はたくさんいる。彼の場合も2年目の成績がグーンと伸びたのは周りの助けがあったからなのだ。授業が終わった後でも残って教え合う、どこかに集まって勉強する、もちろん、それが居酒屋に続くこともある。みんな「学院で勉強するのは辛いこともあるが楽しい。そして、学院の友達や先生方と飲む酒が一番おいしい。何でも本音で話せるから」と言うのである。彼も「学ぶって楽しいことだと思います」と言っている。
 先日、3種とエネルギー管理士の合格祝賀会を開いたのだが、彼の同期生達も合格し参加した。そこに一緒に勉強しして昨年合格した同期生達が駆け付けたものだから、講師たちも大喜びで盛り上がり、大変にぎやかな宴会となった。彼も「勉強を助けてくれた同期生にお祝いを言いたいので行きます」と言っていたのだが、前日が雨だったため撮影が延びて、この日も夜遅くまでの撮影で来られなくなったとメールが入った。みんな残念がり、ガンバレ返信メールを送ったのだった。
 今回の彼のレギュラー出演を講師たちも先輩達も、もちろん同期生や後輩たちも大いに喜んでいる。しかし、電験の勉強はなかなか捗らない。
 それで良いのだ。いつ合格に行き着くのか分からないが、それで良いのだ。彼はこの学院で良い仲間を得た。俳優たちとは違う世界の友人がたくさんいることは彼にとって大いに喜ばしいことだろう。今後の成長と活躍を心から期待し応援している。
(つづく)

資料請求・お問い合わせ

ご不明な点などがございましたら、
お気軽にお問い合わせください。

TEL 03-3982-6493  FAX 03-3982-6407

お問い合わせフォーム